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2018年9月29日土曜日

TVボードの製作 ~60インチ以内・壁掛けテレビ・隠ぺい配線・5.1ch用・予算8,000円以内

シアタールーム、オーディオルームは夢ですが、寝室と共用するなら現実でないかしら?要は映画を観る時は布団を仕舞えばいいのです(その点ベッドは融通が効かない)。布団で寝転がったままでも観られるように、低く圧迫感のないTVボードが欲しくなりましたが、既製品では丁度いいものが見つからなかったため、製作することにしました。尚、和室→洋室リフォームも同時に進行中です(隠ぺい配線ができる)。

※背面壁紙、壁掛けTVは未施工


TVボードの要件

映画とゲームを楽しむため、5.1chのホームシアターシステムを購入しました(ONKYO INTEC 155)。これ、中古で1万円ちょっとです。安すぎるほどですが欠点があり、入力端子がアナログと光デジタル端子のみで、HDMI非対応であること。


ONKYO INTEC155 デジタルホームシアターシステム シルバー BASE-V10X(S)


HDMIが繋げないということで、PS4(新型Slim)や一部のテレビでは、光デジタル出力ができないため、5.1chが楽しめません。しかし、そこは差額でPS4 Proを買えば問題ない(Amazonプライムビデオ、NASのファイルもこれで出力)と判断しました。また、LGの4KスマートTVならば、プライムビデオ等を内蔵アプリで再生+光デジタル出力から5.1chで音声出力可能です(サポートに問い合わせして確認済)。

機材が決まったところで、TVボードの要件も煮詰まってきました。


  • アンプ、PS4 Pro、サブウーファーが入る
  • 幅は約1,800mm、中央にテレビを配置、脇にスピーカーが乗る
  • 背面にコンセントプレートを付ける


ということで、IKEAのベスト―テレビ台(幅1,800mm、棚の無い素で8,000円)がいいかなと思いましたが、H=38cm(外寸、内寸は不明)だとサブウーファーが入るか微妙で、背面のくりぬき加工も面倒くさそう。IKEAやニトリ、無印良品のカラーボックスを調べましたが、こちらも大きさが微妙で、安っぽい割に10,000円は超えてきそう。これは、分厚いサブロク板を買って、板取りをうまく遣れば8,000円以内でできるのではないかと考えました。

思うに大型家具の既製品は、注文住宅の設計段階で組み込めばピッタリ嵌るのであって、いくら「サイズが豊富」と言っても限界があるものです。危うくIKEAで衝動買いするところだった…。

TVボード裏への隠ぺい配線

電気配線

リフォーム中なので、壁に穴開け放題(笑)!こうすると隠ぺい配線の難易度がグッと下がります。

まず、既存のコンセント配置から、追加か移設か判断します。寝室ということで、あまりコンセントを増やしたくないところ。掃除はブラーバと3Mのフロアワイパー、マキタのコードレスにしたので、掃除機用のコンセントは不要。家電はTVボードに全て入る予定です。ということで不要なコンセントをTVボード裏に移設することにしました。


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移設も追加も、既存配線を切断して、差し込みコネクタに新しいVVF線を繋ぎ、追加なら新旧つないでタコ足にします。屋根裏から新しいコンセントまでVVF線を落としていきます。

既存コンセントの上を目指して屋根裏に登る


配線を切断し、コネクタを挿入。1対1の結合なら2つ穴、分岐なら3つ穴コネクタを使いますが…



ニチフ 差込形コネクタ クイックロック 50個入 QLX4-YCL

※差し込みコネクタは色々種類がありますが、面倒ならば4つ穴をまとめ買いしておくといいです。穴が余る分には問題ありません。

屋根裏に入れない場合はちょっと難しいですね。でも、セルフリフォームするような古い在来工法の家なら、人が入れる隙間、小屋裏があるものです。




VVF線を落とした際に引っかかる場合は、部屋から壁に穴を開けます。横胴縁や筋交いに引っかかることが多いので、手で探って隙間を通してやります。穴を開けられない場合は、チェーンを落としたり、通線ケーブルを使う必要があるので、手間がかかります。

和室の場合、鴨居に引っかかることもありますが、削るか穴をあけるしかないです(自己責任で)。本格和室でもないので、飾りのようなものですから(本当に表面だけの飾りの場合は、そのままで配線を通すことができます)。我が家の場合は引き戸枠から繋がる2m程が通しで、他は飾りでした。

PF管を入れても入れなくてもどちらでも構いません。VVFの更新をするような時期は、取り壊しか大規模リフォームとなるので。LANもCat5eを入れておけば、今後は無線LANルーターの進歩に任せていいと思います。

LAN配線

LANは電気工事士免許いらず。しかもPanasonicのLANコンセントは、作業がしやすいです(老眼の方にはちょっと厳しいみたいですが…)。外被膜を剥いて、芯線を同じ色の隙間に押し込むだけです。

線の撚りを軽くほぐすだけで、隙間に入る。緑のカバーが押し込み器具を兼ねている。ちゃんと押し込めるとカチッとした感触があるので、分かりやすい。

LAN配線に関しては、情報機器ラックを設置することをおすすめします。物置やブレーカ近く又は光コンセントのある場所に、棚ひとつ分スペースをとって、ONU、ルーター、ハブ、NAS、無線LAN等を設置するのです。LANコンセントは9口ほどあれば十分でしょう。ひとつひとつハブと短いケーブルで繋いでしまえば、すっきりします。

後は情報機器ラックの天井裏から2Fへ引っ張るだけです。階をまたぐ配線は大変ですが、2Fからチェーンを落として引っ張り上げる方法で行いました。部屋へ直接引っ張るよりも、屋根裏経由で部屋に上から落とす方が簡単でメンテナンスがし易いです。

リアスピーカー配線

もうひとつ隠した方がカッコいいのが、リアスピーカーの配線です。これが露出だと、天井から壁に配線モールを這わせることになります。スピーカーケーブルは足りなかったり交換したりするので、PF管をTVボード裏~天井~後ろの壁まで引っ張りました。これも、天井近くの壁に穴を開けて手を突っ込めればやりやすいです。



リアスピーカー自体は小型なので、付属の壁掛け金具とビス一本で壁付けできます。引っかけるだけで不安な場合は、壁にもう一本ビスを打って細ワイヤーで繋ぎます。

TVボード本体の製作

壁付けか床置きか迷いましたが、ウーファーの振動を考えて床置きとしました。床との間に何らかの吸音材を敷こうとしましたが、「どうせクッションフロアにするなら、全面に敷いて、その上にTVボードを乗せれば多少は吸音するだろう」ということで省略。

天板はサブロク1枚3,980円の杉無垢合板(宮城県だとコーナンプロかビバホームで購入可能)。角を丸くカットして、部屋の出入りの邪魔にならないようにしました。四角いままだといつか足をぶつけます。端材で底板・側板を賄うことが出来ます。



側面は、背面壁と同じ壁紙を貼って、一体感を出すようにします。下端には巾木を貼り、背面壁の巾木と繋がるようにする予定。また、建て替え前の実家で使っていた床柱を、飾り脚として前面に使いました。これにより「箱を置いただけ感」を少なくして、天板が浮いているようなデザインとしました。



左右スピーカーは天板の上に配置、センタースピーカーは棚内に置き場を作ることにしました。センターはテレビの前だと、見上げる際に邪魔になるんですよね。本来は左右スピーカーと同じ高さがいいのですが、ここは妥協します。

壁固定と仕上げ

配線と天板の穴加工

テレビの設置には「壁付け」「天板置き」があり、配線の方法は「壁内隠蔽」「天板奥の隙間」「天板穴」から選ぶことになります。

最近はテレビの壁付けが普及してきましたが、これはテレビの薄型軽量化と、大震災の教訓によるものでしょう。2点は相互に作用したとも言えます。何故なら、震災直後は無料で古いテレビを捨てることができたし(宮城県の場合)、そのついでに義援金で買い替える人が実際多かったから(笑)

ただ、それでも多数派にはならない理由は、奥行きのあるレコーダーやゲーム機があるから、結局テレビ台が必要になるということです。

我が家の場合は、裏板をボードでなくベニヤ(ボードと同じ厚さ)にして、棚のたわみ防止兼、テレビ壁付け金具の下地としました。接合部に数箇所隙間を開けて、配線穴とします。



ちなみに1Fリビングのテレビは壁付けのテレビボード無しですが、これは隣の部屋の情報機器ラックにレコーダーなどをまとめたからできたことで、天井にHDMIケーブルなどを配線するのにかなり苦労しました。

壁掛け金具は、特殊なテレビでなければ汎用品で取り付け可能です。角度微調整のみの金具は薄くてスッキリ設置できますが、自由度は低いです。例えば、4Kだとテーブルに近づけてPCモニタとして使いたい場合がありますよね。そんな時はアームタイプがおすすめ。また、固定用ビスの幅が狭く、下地に柱1本あれば設置できるタイプもあります。ただし、間柱に固定する場合は幅が広くないと固定できないので、まずは固定場所と方法を吟味する必要があります。結局壁掛けの場合は、コンセントやアンテナを隠蔽配線するので、壁に穴を開けることになります。ここで金具に合わせた補強材を組んでもいい訳です。

壁へ固定・完成!

同時に和室から洋室へのリフォームを行っているので、従来の砂壁と柱の上にボードを貼ります。TVボードの背面はボードと同じ厚さのベニヤとしたので、ここの壁だけボードの代わりにベニヤを貼ることになります。全面ベニヤだと加工が大変だし、費用が倍以上になります。継目はパテ埋め→壁紙を貼ればほとんど目立ちません。



コンセント用の穴を開けます。上端か下端の位置を決めたら、コンセントボックスを使ってけがくと、丁度いい穴が開けられます。背面との隙間が無い場合は、ボックスを使用せず、挟み込み金具でコンセントプレートを固定します。









床+壁に固定しているので、強度は十分です。重い物を乗せないのであれば、同じような構造で壁付けも出来ると思います。ただし、ウーファーの音質は保証できません。壁付けはスッキリしますが、ウーファーの振動がビビり音を発生して、結局床置きでケーブルを這わせてしまったら元も子もありません。

予算の8,000円以内に収まり、部屋の出入りにも邪魔にならない、ピッタリサイズのTVボードが完成しました。特にシンプルな形の場合は製作も簡単なので、既製品よりも自作がおすすめです。

テレビがまだなのは、Amazonの年末セールを待っているから…

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