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2018年9月7日金曜日

和室から洋室へのリフォーム~床から壁までDIY

建売住宅や標準仕様の注文住宅の間取りでは、リビングの隣の部屋や2階の1室が和室になっていることが多々あります。この和室、客間や老後の寝室として使う予定が、現状は物置となっている方も多いのではないかしら。


和室が何故「使えない」部屋になるのか

襖と言うのは良くも悪くも中途半端な間仕切りで、開けっ放しに出来る反面、家具や家電を置くと動線を塞いでしまいます。テレビ台や箪笥を置いて、行き来が面倒になると、物置と化すのは時間の問題です。

和室を「使える」部屋にするには

新築の設計段階であれば、バリアフリーにする、間仕切り扉を壁内格納式にする方法がありますが、現状の和室は段差が邪魔になるため、畳を撤去して、隣室とひと続きにするのがいいでしょう。フローリングで繋がっていれば、壁を作って個室とするのも、続き間として衝立でゆるやかに間仕切るのも両立できます。

我が家の和室

我が家では1階1部屋、2階1部屋を和室から洋室に改装しました。1階は間仕切りを撤去してリビングと繋げること、2階は廊下との段差を無くし、寝室兼シアタールームにすることが目的です。リビングと和室を繋げれば、20畳以上の広いリビングを作ることも可能です。

結局、和室は必要なのか?

和室は畳に寝ころべる利点がありますが、置畳で代用できるので、こだわりが無ければ不要と思います。畳のデメリットも多いです。私見~畳考~としてまとめました。

私見~畳考~

昔の家を思い出すと、スカスカの板張りの上に畳を敷き、部屋の建具もスカスカで、風通しは十分だった

床断熱とサッシが導入され、表面しか空気に触れないとなると、スタイロ畳・薄型となった

それでもカビの心配があるので、防カビい草・樹脂となった

「そこまでして畳が必要?」

和室から洋室へ(DIY)~作業時間と費用

のべ作業時間は約2週間、費用は床30,000円~、壁20,000円~です(工具除く)。使う材料によりピンキリですが、1室10万円以下に納めることは容易です。

和室から洋室へ(DIY)~リフォーム業者との比較

リフォーム業者に頼むと1室50万円~となります。高額に思えますが、職人さんの日当や工具を買い揃えることを考えると、妥当な値段だと思います。







和室から洋室へ(DIY)~必要な道具・資材

道具

インパクトドライバー(大量のビスを打つので、電動ドライバーよりインパクトが良)
電動ノコ(ベニヤの直線カットは、手ノコでは無理)

資材

  • 畳数分のベニヤ(ホームセンター建材コーナー)
  • 間柱材(ホームセンター木材コーナーで束売りしています)
  • 石膏ボード(ホームセンター建材コーナー)
  • 壁紙(通販がおすすめ 初めてセット、30mセット)


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和室から洋室へ(DIY)~実作業編


床のリフォーム

まず畳と敷居を撤去し、揃えたい床の高さになるように、丁度良い厚さのベニヤを敷きます。おおよそ1畳にサブロク(1820 x 910mm)ベニヤ1枚必要となります。



我が家の場合は、隣室・廊下(フローリング)も全てクッションフロアを貼る予定だったので、床とベニヤが面一になるようにしました。通常は旧和室のみフローリングを貼ると思いますので、(床 - フロア材厚さ)とベニヤで揃うようにします。ということはベニヤの選定時にフロア材も決定している必要があります。

恐らくベニヤの厚みは24mm~28mm必要で、このくらいだと構造用(根太レス)合板となるので、少々高価で重く、置いてある店も限られます(宮城県だとコーナンプロはOK、在庫もあるし積み込みも手伝ってくれるから)。また、表面が綺麗でないので、大きな凸凹はパテで埋める必要があります。お金と手間はかかりますが、捨て板+仕上げ板の方が綺麗にできると思います。

敷居だった部分はペコペコしないよう、下地材を入れた上でベニヤを貼ります。



ビス頭や段差をパテで埋めます。クッションフロアの場合は凸凹が表面に出るので、綺麗に埋めなければなりませんが、硬質フロア材を敷く場合は、大きな不陸が無ければ大丈夫です。パテは壁用が容量が多くて安価なのでおすすめです。パテや塗料は、Amazonよりも楽天のリフォーム資材専門店の方が安価な場合が多いです。

壁のリフォーム

劣化した砂壁はどうしようもありませんが、何とかする必要があります。

和室壁から洋室壁へのリフォーム~値段・手間によってランク付け
【松】下地+ボード+壁紙フルコース

木材で格子を組んで、柱に固定し、その上にボードを張り、壁紙を貼ります。
  • メリット:現状の壁・柱の歪みを補正できる。壁との間に断熱材・防音シートを追加できる。
  • デメリット:部屋が一回り(全周5cm以上)狭くなる。サッシ部の納まりに工夫が必要。


【竹】ベニヤで段差を埋めて壁紙

砂壁と柱の段差分をベニヤで埋め、フラットにした後に壁紙を貼ります。
  • メリット:松より使用部材が少ない。
  • デメリット:段差を綺麗に埋めないと壁紙に浮き出て格好悪い。


【梅】塗装・上塗り壁

純洋風は諦め、砂壁を補修・塗装(又はジョリパットなど塗り材)、柱は塗装します。
  • メリット:既存の壁を利用するので、工数は一番少ない。
  • デメリット:大規模な補修になる場合、道具(カビ取り、しみ抜き、シーラー、パテ)や工数が増えてメリットが生かせない場合がある。


ウチは松竹組み合わせを採用しました。壁+38mmで柱と面一になるので、壁に間柱を固定し、その上にボードを張るやり方です。しかも38mmというのが外した障子の枠材と同じ。ということで障子を壁にビスで固定、という面白いことに(笑)



追加の断熱材は、砂壁からのカビ移り、後々の配線時に邪魔になる懸念から、入れませんでした。

壁はボード+壁紙、板張り、ベニヤ塗装仕上げなど、色々方法があります。ボード+壁紙は一見面倒そうですが、パテやコーキングで失敗を隠せる利点があります。




出隅のコーナー部はこのようなプラアングルでカバーします


巾木はボンドと仮止め釘併用で接着します。数ミリ隙間を開けて、巾木用出隅・入隅コーナーカバーをかぶせると綺麗に納まります。

天井・その他

天井はラミ天そのままとしました。板張りの洋室だってアリでしょ?ってことで。壁紙を貼るには溝を埋める必要があります。

リビングと接する鴨居と垂れ壁は撤去しました。柱や壁の撤去は慎重に行う必要があります。昭和56年以降の新耐震基準住宅であり、外壁と接しない、耐力壁でない場合は、耐震性劣化は誤差程度と思った、自己責任で行いました。やはり垂れ壁は部屋を狭く見せます。元々和室と洋室で天井高に差があったので、完全なフラットにはなりませんでしたが。



押し入れは中板を解体してIKEAのALGOTシステム収納を入れました(記事)。後ほど扉を入れる予定。



完成!

最後に壁紙を貼って完成!
今回使用したのは壁紙屋本舗から、ナチュラルウッドの「SLW-2719」


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Before(右の壁と垂れ壁の一部が解体済み)↓


あとは2重窓とカーテンを設置すれば、リビングの延長として使えます。だらだらとやったため時間はかかりましたが、素人でもできる作業です。死んだ和室に困っている方はチャレンジするのもいいかもしれませんね。

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