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2018年5月5日土曜日

家庭用ビニールハウス(南榮工業 H-2236)を組み立て・補強する

毎年ゴールデンウィークは家庭菜園の準備で肉体労働ウィークとなりますが、今年はビニールハウスを建ててみました。3坪(6畳)ほどのスペースがあれば建てることができ、一番小さいタイプで24,000円ほどです。組み立ては部品が多くて戸惑いますが、構造が頭に入ってくると面白くなってきます。ハウスひとつ建てれば農家の仲間入り。近所のお爺ちゃん達に大人気です(笑)


家庭菜園におけるビニールハウスの利点

育苗ハウスとして

宮城県は種・苗を植えたい4~5月に寒い日が続くことがあるため、管理が大変です。発芽せずに腐ってしまったり、寒さで苗がやられたり。遅めに大苗を植えるくらいしか対策がありません。

そこで去年はツインカーボで囲った小型の育苗箱を作ったのですが、これも失敗。今度は暑い日に当たって、内部温度が50度近くまで上昇してしまい、苗が全滅してしまいました。



ビニールハウスだと内部空間が大きいため、温度変化も緩やかで、育苗に便利です。内部に雑草防止シートを敷き、その上に底面吸水トレイを置いて、育苗ポットを置くと管理がし易いです。

雨除け・保温

最近流行りのミニトマト『ぷちぷよ』ですが、雨に当たると一発で割れます。ちょっとの割れから腐ってしまい、どれだけ廃棄したことか…。乾燥を好む作物はハウスが適しています。逆に水分を好むけれど水遣りは天気に任せたい作物は、ハウスの外で育てるのが良いです。

宮城県含め東北地方は作物の適温期間が短いため、残暑に期待しても早めに霜が降りて終了、ということも。ハウスを使えば、関東並の栽培スケジュールが組めると思われます。


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ビニールハウスの組み立て

パイプの組み立て

購入したのは2.2m x 3.6m 2.3坪の最小タイプで、24,000円ほどです。これでトマト10本+αくらい入ります。



パイプが多くて挫けそうになりますが、基本はアーチ部+横材で、ドアを構成する材料が複雑になっているだけです。それが分かると、次に建てるときはキットでなく部材を買って、好きな大きさに建てようと思うのですが…まあ、人生で何度もビニールハウスを建てる人はそうそういませんね(笑)



4隅の脚のみ、ブロック基礎の穴に入れてコンクリで固定しました。後ほど補強の縦材も入れたので、計8個の基礎を打つことになります。説明書だと、40cmの穴を掘って埋めるとありますが、それでは弱すぎます。せめて打ち込みたいところで、パイプが変形しないよう注意すれば大丈夫かと。

ここでちょっと後悔が入りますね。「最初から耐風タイプ・換気装置付きのしっかりしたキットを買えば良かった」と。ただし、後々改造するにしても、構造が頭に入っている分簡単で、安価なので、簡易キットから始めるのも悪くありません。

ドア部は正確に組む必要があります。説明書にはドアの左右3cmにパイプを立てるとありますが、ドアとパイプを仮組して打ち込んでしまった方が楽です。

ビニール張り

この作業は後述の補強の後に行います。側幕・天幕と分かれており、順番にパッカーで止めていきます。このくらいのサイズだと、一人でも作業可能です。パッカーは19mmスプリング付を購入して、各所に追加すると、めくれ防止になります。キットに入っているプラ一体成型物は、数が少なく、固くてやり辛いです。





シンセイ ハウスパッカー 19mm用 50個 パイプハウス用ビニール留め具



サンガーデン ハウス部材 SFパッカー 19mm用 10P



Sパッカー19mm



最後にマイカ線で抑えるのですが、プラ杭に縛るだけだと心もとないですね。パイプ両端にアングル・脚パイプを付けて埋め込み、そこに結びました。



ビニールハウスの補強

建て終わると、あれだけのパイプを組んだのに、どこか頼りなく、手で押すとぐらぐら揺れます。我が家は海風が強い地域にあるので、風で飛ばされることのないよう、補強することにしました。

骨組みの追加

横材か縦材か正確な名称は不明ですが、長辺方向に貫くパイプが、キットのままだと計3本。各パイプ間に追加して、計7本とします。ジョイントは、T字ジョイント19mm又はT字自在キャップ19mmを使用します。強度は前者が上ですが、自在だと多少の誤差を許容します。



上記追加材に合わせるよう、前面・後面にもパイプを追加します。パイプの切断には、バンドソーがあると便利です。金ノコやパイプカッターでやれと言われたら断りますね。バンドソーは木の伐採にも使えるので(しかも静かで近所迷惑にならない)、充電式をひとつ買っておくことをおすすめします。



既存パイプと直交する垂直材も追加し、ブロック基礎に埋めました。十字に交差する部分の固定は、スプリングよりも打ち込み式のパイプクロスの方が丈夫にできます。

筋交い

骨組みの追加でがっしりしてきましたが、前後方向にはグラグラします。そこで、3m程のパイプを斜めに打ち込んで筋交い4本を追加しました。本来は、アーチ頂点から斜めに打つようですが、邪魔になりそうなので、中間部分に固定しました。

アーチ補強

アーチの補強は、両肩からアーチの途中(頂点から4分の1)に斜めに交差するように入れる方法と、逆T字のパイプ(=タイバー)を入れる方法があるらしい。



竿の収納にも活用できそうな、後者を採用することにしました。垂直材が入っていませんが、パイプの在庫がなくなったためです。これは補強というより、竿やセンサーライトを吊るすのに便利ですね。

今後の予定

マキペットなどの換気装置は必要ですね。今はドアの開閉で代用していますが、夏場は大きな開口が必要になると思います。


マキペット サイド用 パイプハウス用ハウスサイド巻き上げ換気装置



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今年の5月の天気は、夏日を記録した後に、最高気温12度の冷雨があったりと、作物には厳しい環境でしたが、ハウスの中は安定しており、枝豆・エンドウの苗も順調に育っています。

どうでもよい話ですが、ハウスの中が「農家のにおい」になりました(笑)。あれは、堆肥が発酵してできるにおいなんですね。

ビニールハウスひとつで家庭菜園の応用がだいぶ効くようになります。東北地方の「寒冷地ハンデ」を緩和してくれるツールとなります。大袈裟な感じがして、気軽にホイと買えるものではありませんが、場所が許す方には是非おすすめします。

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