【費用】 便器60000円、便座30000円(タンクレス70,000円~)
【難易度】 ★★★☆☆
【道具】 プラスチック用鋸、塩ビ用接着剤
【要点】 壁・床のリフォームが必要な場合は同時に行う
古いトイレ、どうしますか?便座のみの交換でも快適性は得られますが、便器(タンク含む)ごとの交換では節水と掃除のしやすさという大きなメリットが得られます。便器の交換というと大掛かりなイメージで、実際に床の排水管工事まで含めると素人の手には負えないものとなります。しかし最近はリフォーム用トイレという、排水管との接続がし易いものが売っているので、心配はいりません。
とは言え失敗すればウ○○が床下に漏れるリスクがあるので、注意して行います。大だけに・・・大問題。小でも大問題ですが!
また、うちの場合はトイレが2箇所あったので、片方がしばらく使えなくても困りませんでしたが、そうでなければプロに頼んで1日で終わらせた方がいいかもしれません。
便器・便座の選定
トイレは手洗いやウォシュレット用の止水栓と、排水管に接続されています。止水栓は壁付け・床付けがありますが、余程特殊な位置に付いていない限り、そのまま接続することができます。
排水管は、最近の住宅だと壁から200mmに管の中心がくる場合が多いですが、昔の家だともっと前にあり、また様々な長さがあります。これはタンクが大きかったり、トイレ内の排水方法が変わったためだと思われます。今の便器はだいたい200mm用に作られているものが多いのですが、昔の家にも付けられるよう調節できるタイプがあります。これがリフォーム用トイレと呼ばれるものです。このタイプを選ぶと、床を剥がし、排水管の立ち上がり位置を変更する必要がありません。
排水管の中心(=排水芯)の壁からの距離は、正確には便器を外して計測します。これが200mmだった場合は、リフォーム用でない通常の便器を取り付け可能です(少し安い)。リフォーム用便座を調べると、適合する排水芯長がそれぞれ書いてあります。もし自宅の排水芯長が範囲外の場合は以下のようになります。
- 排水芯長が長すぎる・・・範囲を超えた分だけ便器が前に来る(後ろの隙間が空く)
- 排水芯長が短すぎる・・・ほとんど無いケースだが、取り付け不可
※120mmの場合はアダプタにより対応可能な場合があります。
トイレが極端に狭くなく、100mm程度長すぎるくらいでしたら問題ないと思います。
うちの場合は排水芯545mmで、2階用にINAXのアメージュZリフォーム用を選びました。一番安いタイプですが、節水タイプで防汚コートが付いており、TOTOの同タイプよりも安いです。1階にはPanasonicのアラウーノ。タンクレスなので通常は手洗いの設置が必要となりますが、隣に洗面所があるので不要としました。
便器・便座が一体型でない場合、便座は別売りです。ウォシュレット有無、オート開閉有無などから選ぶことができます。便座と便器の適合ですが、最新のトイレはだいたいエロンゲート(大型)サイズで統一されているので、専用便座でない限りは、INAXの便器にTOTOの便座でもその逆でも取り付け可能です。
便器・便座ともに通販で購入するのが安価だと思いますが、業者によっては土日不可・トラックから門前までしか運んでくれない等、通常の通販と違う部分があるので、通販サイトの配送方法をチェックするようにしましょう。
既存便器の撤去
まずは止水栓を閉じ、給水管を外します。トイレを流して水を捨てますが、まだタンクの底や便器の中には水が残っているので、タオルなどに吸い込ませます。下部のボルト2本を外し、タンクと便座を分離します。便器は床板にボルトで止まっているだけですが、既に腐食しきっていました。そこで、ディスクグラインダーでナットを飛ばします。このボルト類は再利用しないので大丈夫です。
あとは便器を持ち上げるだけですが、このとき排水口との接続部(フランジと言う)を壊さないようにしましょう。フランジと便器はネットリとしたパッキンでくっついているので、丁寧に剥がします。撤去が終わったら、フランジに残ったパッキンを綺麗に除去し、排水管を養生しておきます。下水からの臭いを遮断するトラップは便器側に付いているため、そのままだとドブ臭をまき散らすことになります。
壊さないようにと言いながらフランジの端が割れちゃってますが(笑)
塩ビ用接着剤やプラスチック用パテで補修できます
パテを取るのに、使い捨てのスプーンがあると良いです
撤去の後、壁紙・クッションフロア・換気扇を交換しました。
トイレは狭くて凹凸が多いので壁紙貼りは面倒・・・
換気扇は既存の穴に入ります
便器の取り付け
リフォーム用便器には、この様なアジャスターと呼ばれる接続部品が付属されています。
真ん中のパイプを排水管の位置に合わせて自分で切断することにより、排水管を移動させることなく便器を取り付けることができる訳です。型紙が添付されており、切断長が簡単に算出できるようになっています。取り付け位置の基準は、タンク後端が壁にピッタリ付くところです。掃除がし易いように壁から少し離す場合は、その分パイプを短くします。
アジャスターを組み立てます。接着剤は、塩ビ用で売っている【青】のタイプです。この作業には、後々漏れが発生しないための注意が必要です。
- 切断面のバリをカッターなどで綺麗に除去する。
- 接着剤が古くなっていると刺激臭が弱くなる。その時は新たに購入する。
- 接着剤はパイプがふやける位たっぷりと、数回塗る。(接着するのでなく、溶かしてくっつける)
- 接着は一度きりで、やり直しがきかないので、一気に奥まで嵌め込む。
- 接着後の接着面にも接着剤を塗り、隙間ができていないか確認する。
失敗したかなと思ったら、アジャスターのみ部品販売しているので、取り寄せてやり直した方が良いです。
フランジにパッキンを乗せ、アジャスターを固定します。パッキンは油粘土のようなもので、潰れることで密着します。あとは便器を乗せてボルト・木ネジで固定するだけです。
タンクを設置します。給水管の接続ですが、タンクの説明書はウォシュレット付便座を考慮していないことがあるので、便座の施工説明書を読んだ方が良いです。タンクと便座に分岐して配水しないといけないので。この便器には止水栓が付属していたので、新しいものに交換しました。もちろん、今のままで問題なければ交換不要です。
最新のトイレでは、節水の為にタンクにペットボトルを入れたり、洗浄タブレットを置くのは不要です。洗浄不足やタンクの汚れ・つまりの原因になります。
便座(ウォシュレット)の取り付け
止水栓から分岐栓が出ているはずなので接続し、コンセントに電源をつなぎ、便器にボルトで止めます。リモコンを壁に取り付け、正常な動作を確認します。
タンクレスの場合は、タンク・便座を別々に取り付ける必要はないので、とても簡単ですが、手洗いを別途取り付ける場合はちょっと素人には大変な工事が必要となります。
手洗いレスで、手洗い場を隣の洗面所などに設けるのも有りかと
掃除が楽になるので、奥様にも理解してもらえるのでは?
トイレの交換は、水周りのDIYをやったことがある人なら難しくない作業だと思います。ただ、撤去後の古いトイレの処分には困ると思います。自治体によって違うと思うので、役場に相談するのが確実です。
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