これは、屋根裏に溜まった熱気が悪さをしているのです。特に昭和時代の建物は、断熱・気密が不十分で、屋根裏の換気も気休め程度なので、熱気が伝わりやすいのです。
そこで、屋根裏の熱気を強制排出する「屋根裏換気システム」という機材が、いくつかのメーカーから発売されていますが、高価でダクト工事が必要なものが多いため、導入のハードルは高いです。パンフレットでは効能を謳っていますが、本質は断熱材を追加して屋根裏の熱を伝えないことであり、コストをかける場所を間違えています。
そんな状況を察してか、唯一三菱電機において、ダクトレスで安価な屋根裏換気扇がラインナップされています。しばらく価格をウォッチしましたが、10,000円~11,000円が底値のようです(税・送料込)。取り付けも2階の天井に角穴を開けて嵌め込むだけ。この程度のお金と工数ならやってみようと思い立ちました。
V-20MEX2 三菱電機 換気排熱ファン 色:クールホワイト (/V-20MEX2/)
今一度、屋根裏換気扇の設置に効果が見込める条件を挙げておきます。
- 天井断熱材が不十分である(グラスウール150mm以下、隙間がある、等)
- 軒天換気口がある、又は軒天有孔ボードが貼られている
条件から見ても、これは欠陥住宅又はリフォーム専用品です。ですので、需要は殆ど無さそうですが、一応記事にしておきます(笑)。
屋根裏換気扇の設置場所選定~2階天井の熱溜まりに
設置場所は、屋内・屋根裏両方から見て選定します。屋内からは、メンテナンスが出来て、熱溜まりになりそうな階段室上部、2階の廊下など。ダクトレスで屋根裏に直接空気を送り込むので、邪魔するものがない場所を選びます。我が家は階段室の真上に設置しました。屋根裏換気扇用の電気配線~VVF1.6mm2芯、タイマースイッチを壁に取り付け
我が家は分電盤を交換して、換気系を全て同じブレーカーにまとめたので、そこからVVF線をひっぱってきました。もちろん、近くのコンセント裏から分岐してもOKです。屋根裏換気扇は付けっぱなしではなく、夏の夕方から朝方の外気温が下がった時に、窓を開けながら数時間回すものです。そこで、風呂の換気扇用のタイマースイッチを取り付けました。上の照明スイッチは使わないので、外してメクラを入れておきます。
注意!コンセントボックスは深型を使わないと、配線が入りません。失敗したけど在庫が無いので、ボックスの後ろを切り抜いて使いました。これなら最初から挟み込み金具でやっても良かった…。
電源と書いてある方に分電盤又は近くのコンセントからの配線を、換気扇側に取り付けた換気扇を繋ぎます。一応、アース付の3芯を引っ張ってきましたが、この機器はアースなしのVVF1.6mm2芯でOKです。
屋根裏換気扇の取り付け角穴を開ける
説明書には、石膏ボード天井にクリップを付けて設置する方法と、野縁を組む方法の2種類が載っています。普通は前者なので、野縁を避けて260mm角の穴が開けられる場所を、屋根裏から探します。だいたいの位置が決まったら、室内側から綺麗に見えるように穴の位置を確定します(廊下天井なら、ピッタリ真ん中にしたり、目地・壁との水平垂直を合わせたり)。説明書には周囲100mmは野縁を避ける図が示されていますが、260mm+100mm+100mm=460mm角の隙間なんてあり得ません。実際は20mm程避けられれば十分です。物理的に当たるというよりは、野縁に囲まれて風通しが悪くなることに注意せよとのことなのでしょう。屋根裏換気扇の設置
チャチなクリップで止めますが、実際換気扇を持ってみるとスゴク軽いので、不安はありません。本体を仮置きして、設置穴に印をつけて(8箇所あるうち4箇所・2辺を使用)、クリップをボードに挟み、本体をビス止めします。クリップがアンカーの代わりになるのですね。
電源を引き出し、端子に繋いだら、グリルを嵌め込んで完成。スイッチまでの配線が済んでいた状態から、約2時間で完了しました。
屋根裏換気扇の効果
動作音は、扇風機の中くらいです。屋根裏に昇って風量を見ても、だいたいそれくらい。点けて5秒くらいゴォっとうるさいのは、気密シャッターが上がる途中だからです。体感できるのは、おおよそ2時間くらい回すと、階段室の熱気が無くなること。風量的にも、扇風機で熱だまりを吹き飛ばすくらいの効果と思われます。
屋根裏の熱気が部屋へ伝わることの軽減は、正直効果が分かりません。日射・気温など日々の変化の方が大きいので、ハッキリとした温度差は測定できないでしょう。
ある程度これで夏をしのぎつつ、断熱材を徐々に追加して、夏も冬も快適に過ごせるようリフォームを進めていくのがいいかもしれませんね。
三菱電機 (MITSUBISHI) 用途別換気扇 換気排熱ファン V-20MEX2
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