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2015年3月28日土曜日

情報機器ラックの作成と配線新設

【時間】 2日間
【費用】 10000円~
【難易度】 ★★★★☆
【道具】 電気工事用具
【要点】 パソコン・ゲーム機・テレビなどの配置を事前に決めておく

昔の家というのは、勿論パソコンやスマホが普及することを予想していませんから、これらの機器を使おうとすると、場所が限られたり、延長コードを部屋中引廻したり、使い勝手も見た目も良くありません。

そこで近年では使いたい位置にあらかじめコンセントやLAN配線を設置するようになりました。ただこれだけでは、光回線の機器が見えてしまったり、機器裏の配線がごちゃごちゃしたりするので、最近ではインターネット用機器をまとめて設置する情報機器ラックや、コンセント・テレビアンテナ・LANをまとめた情報コンセントを設置するようになっています。

また、スマホなど無線LANで接続する機器が多くなってきて、干渉に強い11ac(5GHz)規格の無線LANルーターが普及品となってきたため、有線LANは必要な個所のみとし、無線LANで屋内ネットワークを構築することも実用的になりました。

時代の流れをまとめてみると、以下のようになります。
  • 昔(20年くらい前):延長コードやLAN露出配線
  • 近年(10年くらい前):コンセント・LANをあらかじめ隠ぺい配線
  • 最近:情報コンセント、情報機器ラック、無線LAN
ではリフォームで最新の使い勝手を手に入れようとすれば、コンセント・LANを追加し、既存のクローゼットや棚を利用して情報機器をまとめて配置するしかないでしょう。

LANや電話線の工事は「弱電工事」といい、無資格でもできます。ただ、線をどう通していくかが難しく、場合によってはどうやっても不可能ということもあります。点検口や屋根裏を眺めながら「どうやって通してやろうか・・・」と頭をひねるのも楽しいものですが!

家の構造によっても難易度が変わります。一番簡単なのは、昔の在来工法木造住宅。床下に潜れて、屋根裏にも登れる場合は、問題なく配線できることが多いです。2X4や軽量鉄骨の場合、隙間が少ないので苦労するでしょう。



配線計画

まず、光回線を起点に考えます。光コンセントの位置にONU・ルーターとハブを置いて各部屋に有線LANを引くのがスマートだからです。

次に、テレビアンテナ線・LAN等が必要な場所をリストアップします。

テレビは昔だったら一応各部屋にアンテナ線を引っ張ったものですが、今は無線LAN経由で信号を飛ばしてタブレット・PCで見れる「ワイヤレステレビチューナー」や、チューナーとモニタが分離してどこでもテレビが見れる「Panasonicプライベートビエラ」があるので、居間の一か所だけでも困ることはないと思います。

私の場合はプライベートビエラのチューナーを情報機器ラックに置き、そこにアンテナ線を引っ張り、チューナー内蔵の分配器から居間のテレビまで配線することにしました。こうすることで、外付けの分配器を買うことなくテレビとチューナー両方にアンテナ線を持ってくることができます。ちなみに、プライベートビエラのチューナーはレコーダーも兼ねており、録画した番組をモニタは勿論、別のテレビで視聴することができます。

LANは、メインで使うPCやサーバー・NASを有線で繋いで、他は無線で問題ないと思います。
私の家では、居間の隣の部屋に情報機器ラックがあるので、HDMIケーブルも配線し、プライベートビエラとWiiUに接続しました。HDMIケーブルは「HighSpeed」規格のものであれば、Amazonで売っている安いもので構いません。当たり外れがあるようですが、数本買っても家電量販店で売っている国産品より全然安いです。

他にはUSBやWiiのセンサーバーのコードも配線してもいいかもしれません。

USBを配線すれば、外付けHDD録画に対応したテレビで、HDDを離れたところに配置することが可能になります。ただ、テレビの録画機能というのは録画番組を他の機器で見れなかったり、裏番組録画に対応していなかったりと中途半端なことが多いので、私は録画は専用機で行いたいですね。

センサーバーの配線って、実は電源線だけなのです。センサーバーは赤外線を照射しているだけで、リモコンがそれを受信し、位置情報をWiiに送っているようです。
そのため社外品ですが、電池式のワイヤレスタイプや、コンセント・USBから給電できるタイプも存在します。ただしこれらはWiiとの電源連動ができないので、多少利便性に欠けます。電池式はけっこう早く電池切れしてしまうので、テレビにUSB出力があればUSB給電タイプが一番便利です。

テレビなどの機器のレビューを別Blogに載せました

配線計画ができたら、家の図面上に描いて残しておきましょう。電気配線もそうですが、メンテナンスする頃にはどうやって配線したか忘れているものです。



配線とコンセント設置

光ケーブル



光を新たに契約する場合、初期工事が入るので、その時に光コンセントの位置を指定します。
うちの場合は既に光コンセントが付いていましたが、場所が悪かったので、自分で移動しました。NTT(フレッツ光の場合)に頼むと工事内容によりますが、数万円かかることがあるようです。屋根裏・床下などに光ケーブルが見える場合は、難しくもなく配線のやり直しができると思います。
光コンセントが付いている場合は、初期工事なしで開通手続のみ(初期工事費無料)で利用することができます。

光ケーブルは、うちの場合は「すっきりポール」から地面の下を通って床下に出されいました。エアコン穴から露出配線で引っ張ったり、壁に穴を開けて壁内に入れている場合もあります。光コンセントを分解し、ケーブル末端を外した上で、ケーブル長が足りれば別の部屋に出すことが可能です。普通のスイッチボックスに取り付けできます。また、延長ケーブルも売っています。折れやコネクタ部の汚れがNGなので、注意しましょう。汚れを掃除するための専用道具も売られています。光コンセントに光ケーブルを接続し、ONUが届いたら付属の光ケーブルをコンセントに差して接続します。これを見ていると光コンセントなんか付けずに、ケーブルをONUにそのまま繋げばいいように思えますが、それも可能です。

光コンセントを分解してまで…という場合は、そこから露出配線で別の部屋へ引っ張ることも可能です。後付けの光コンセントって結構な確率で使い辛い位置にあるんですよね。これは工事のし易さが優先されているためです。工事会社は通信会社の孫請けとか孫々請けで、一日に何件も家を回らなければならず、余計な穴を開けたとか、壁に傷を付けたとかで、お客様とトラブルになることを避けなければならないのです。




テレビアンテナ線



テレビアンテナ線は、「5C-FV同軸ケーブル」を使用します。これよりも細いケーブルもありますが、コンセントからテレビまでの単距離にのみ使用するべきものとなります。
BS/CSを見る場合や、複数の機器を使用する場合、以下の機器を使用します。

  混合器・・・地デジアンテナとBSアンテナからの配線を一緒にするために使用
  分配器・・・複数の機器に分配するために使用
  分波器・・・地デジとBSの電波を分けるために使用

基本的には、地デジアンテナとBSアンテナからの配線を屋根裏の混合器で一本にして、分配器で各機器に分配し、機器の直前で分波器によって分けた配線を地デジ・BSそれぞれの入力端子に接続します。レコーダーにアンテナ入力/出力がある場合は、それが分配器として働きます。
コンセント部分は、ケーブル末端を加工してねじ止めするものと、コネクタを噛ませてから接続するものがあります。前者は安価、後者はケーブル交換がしやすいという利点があります。

アンテナ線など弱電の電線は、100Vの電線と隔離しなければいけない規定があります。規定と言っても抜き打ち検査があって違反者が罰せられるものではないのですが、安全のために作られたものなので、なるべく守るようにしましょう。詳しくは、内線規程という分厚い本に載っています。一般住宅であれば、同じPF管に入れない、2連ボックスで隣になる場合はセパレータを入れることを守ればいいと思います。


LANケーブル


LANケーブルは一般ユーザーではカテゴリー5eで十分かと思います。コンセント部分ですが、Panasonicの「ぐっとすシリーズ」がすごく楽です。

  • カッターで外皮を剥ぐ
  • 線の色を合わせて溝にはめて、付属の道具で押し込む
  • 保護カバーを取り付ける
だけで接続完了です。あの細い線を皮剥きする必要はありません。外皮を剥ぐ時にカッターの刃が入りすぎて中の線を傷つけてしまいやすいので、少しずつ刃を入れるように慎重に行います。
コンセントから機器をつなぐLANケーブルも自作も可能ですが、道具が高価なので、通販で丁度良い長さの既製品を買った方が良いでしょう。





情報機器ラックの製作

今の家は、新築時から情報機器の置き場所が考えられており、例えばクローゼットの一角にONUやルーター・ハブが見えないように格納されています。これを真似して、専用の棚にまとめて設置するようにしました。

棚は元々和室の出入り口だったところです。奥行を半分に区切り、壁の一面は隙間を開けて配線スペースとしました。棚の上下間で配線を引っ張るのも格好悪いので、隠ぺい配線をします。一番上の棚に光コンセントを付け、フレッツ光のONU(兼用ルーター)を置き、無線LANルーターとハブを繋ぎます。ここにあるLANコンセントは、出力用で各部屋へ向かっています。2段目はスピーカーの配置的にオーディオラックとして使用。3段目はWiiUを入れるので、HDMIケーブルを出します。LANも一応出していますが、標準では無線LAN接続なので使っていません。4段目は収納です。

出入り口の手前を情報ラック、奥を収納棚にしました

OSBで側板を作りましたが、硬くて加工がし難いので
普通の合板でも良かった・・・





弱電線の配線は、無資格で出来て難易度も高くないのですが、プロに頼むとなかなかの高額になってしまうので、DIYがお薦めですね!

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