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2014年11月16日日曜日

保険の話

「保険の窓口」など複数の保険会社から保険を選べる代理店や、「ファイナンシャルプランナー(FP)」と称する保険屋、窓口で保険を売る「銀行や郵便局」について、私は話を聞く価値が全く無いと思いますが、その理由を書こうと思います。
(ローンを組んだ荘内銀行の営業マンが、保険をしつこく勧めてくるのにイラッとして書いた訳ではないですよ 笑)

○×保険会社の代理店の場合、保険の契約を取ると○×保険から販売奨励金が支払われ、これが代理店の利益となるわけですが、販売奨励金は保険によって大小あるため、なるべく大きいものを客に勧めることになります。奨励金の大きいということは保険会社の方で売りたい保険、つまり利益が大きい保険となります。

ここで、代理店が複数の保険会社を扱える場合や、銀行や郵便局、FPなど保険会社を自由に選べる場合、各保険会社の保険の中で、販売奨励金が大きいものを選別して売れば、利益を大きくすることができます。客側のメリットとして語られるのは、各保険会社から自分に合った保険を、公平な立場からアドバイスしてくれるということですが、売り手にとっては奨励金が同じであれば公平であって当然です。

これは、セレクトショップのセンスの問題と似ているのですが、お客様の為を思ってクオリティの高いものを薄利で売るショップは、果たして全国展開できる程繁盛できるのでしょうか?スタッフを何人も配置して、無料で相談を受け付けるなどできるでしょうか?できませんよね。

また販売奨励金は、保険料収入や運用収入の中から引き出されます。保険によっては年間保険料以上の金額が支払われるそうですが、それでも保険会社は利益を出しています。そうすると、なるべく奨励金が少なく、客側の利益が大きい保険を選ぶのが良さそうですが、そのための情報を入手する方法がありません。週刊誌に書かれる「プロが選ぶのはこの保険だ!」を参考にするしかなさそうです(笑)

何故か日本では、保険のデメリットやギャンブル性についてあまり語られることはありません。可愛い生保レディに勧められた保険の支払いが苦しくても、あの笑顔を想って払い続ける人もいるかもしれませんが、レディの裏にいるのはマッチョな金融マンです。イザという時の為に保険に入るという計画性を持った人が、イザという時の為の貯金ができないというのは不思議なことだと思いませんか?【総支払保険料】<【給付金】となるのは、ギャンブル並に低い確率なのにです。

保険の中でも自動車任意保険は、一生の間で事故に巻き込まれる確率が高く、一生働いても払えない賠償額になる確率がゼロではないため、入るべき保険のひとつだと思います。元々保険というのは貿易船などの船主が自分の船にかける海上保険が始まりです。海の上は事故の確率が高く、その場合は破産を免れないから、命を金で買うつもりで仕方なく保険料を支払っているのです。しかし近代国家の枠組みの中にいる個人が、生死の危険を回避するために入る保険は本当に限られたものではないでしょうか。

例えば、がん保険を代表とする医療保険。国民の2人に1人ががんになるから入るべきという営業トークがありますが、そこには大事な説明が抜けていて、2人に1人ががんになるけれど、50%の人が給付金に助けられる訳ではないということです。保険規約外の症状の為貰えない人もいるし、多くの人は支払った保険料よりずっと少ない給付金しかもらえないのです(同じ額を貯金しておけば良かった)。これは保険の仕組みとして当然のことで、もし客が確率的に有利な条件の保険があったとしたら、銭ゲバ君がホームレスを集めて保険に加入させて、給付金を受け取れば大儲けできてしまうズラ。

バブルの頃は、給付金が支払額よりも多く、実質金利が銀行預金よりもずっと高い「お宝保険」というものがあったそうです。ただしこれは株やゴルフ会員権が急騰する中で、保険をなんとかして売るために作られたもので、今はありません。あったとしたらプロの投資家が真っ先に買い占めます。

もし貯蓄性や還付金の為に保険を選ぶのであれば、他の金融商品と並べて比較されるべきです。これは金融の専門的な知識が必要で、恐らく私を含め、銀行の営業マンなど金融の素人には難しいことだと思います。

ということで、保険は最低限のもの以外必要ないが、金融の知識がある人やギャンブル好きの人だけ「買う」べきもので、営業マンに勧められて入るものではない、という結論です。
(ローンの話で距離を縮めて、一緒に親身になった様子で保険を売り込むのが手なんだな、と勉強になりました)

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