朝起きると良い天気で昨日降った雪も積もっておらず、かねてから計画していた岩手日帰り旅行へ嫁と二人。
仙台の沿岸部からから北東北に向かう場合、仙台北部道路から東北自動車道に乗るのが時間的に早いのですが、北部道路は片側1車線で少々遠回りにもなるので、高速料金節約の為にも、利府から大和に抜け、大和ICから東北道に乗ります。
フリードにルーフキャリアバー(未だバーのみ)を取り付けて初めて高速に乗ったのですが、風切音が酷いゝ。ごごごという音と、振動まで感じます。時速100kmを超えると耐えられない音量になるので、それ以下でゆっくりと走ります。急ぐ旅でもないのですから。
流石に金成を過ぎると田畑に積雪がみられます。今年は雪が少なく、目立った積雪も数回あったのみでした。冬はスキーができる程度に山だけ雪が積もればいいなんてのは、人間のエゴ丸出しの意見ですが、そう思わせる雪の不便さは、雪国人の心に浸み憑いているものです。
水沢ICは水沢の街より北にあるので、手前の平泉前沢ICで降ります。前沢SAに寄るならば水沢ICまで行きます。
国道4号線沿いにイオン前沢店があるので、休憩がてらに寄っていきます。ちょうど小腹が空いたところに目に入ったのが、「福田パン」。盛岡市に本店があるパ
ン屋で、コッペパンにその場で好きな具を挟んでもらえるのが人気のパンですが、県内のスーパーにも作り置きのものが売っています。定番の餡バターは菓子パ
ンのように甘すぎることなく、パン生地も柔らかめのフランスパンくらいしっかりとして美味です。こんなパン屋があれば岩手県からヤマザキパンが撤退しても
いいくらい。
ここで土産として買ったのが、岩手県以外では殆ど見たことが無い、葛巻ワインやエーデルワインの1.5ℓ瓶です。1,500~1,800円と容量の割に安価で国産ワインを飲めるので、岩手旅行の際にはもれなく買うものです。
前沢から国道4号線を北上し、水沢江刺駅方向へ右折すると、今回の旅の目的地、「及源鋳造」に到着します。水沢江刺駅前の細々とした路地にひょっこり現れるので、ナビを頼りに向かうのが無難です。
水沢で車を走らせるといつもアレッとなるのが、東北本線の水沢駅と東北新幹線の水沢江刺駅が数km離れてあることです。新幹線の方も大して立派なものではな
いので、同じような駅前通りに再会することになります。ナビがあるので迷うことはないのですが、寄ろうとした店がアッチの駅前だったというのがよくありま
す。
及源鋳造は南部鉄器の直売所です。外観はまさしく工場ですが、外階段を上った引き戸を開けると
美術館の彫刻のように鉄器が並べられています。といっても堅苦しい雰囲気は無く、値段も明記されているし、店員さんも気さくで(たまに女社長も説明してく
ださる)、買いやすい処です。値段は鉄瓶で、アウトレット品8,000円から普及品10,000~15,000円、高級品40,000円ほど。今回はプレ
ゼント用の鉄瓶を購入しました。我が家にはここで買った鉄瓶・急須・パン焼き器がありますので、後は鉄鍋・フライパンを買えばコンプリートですが、土鍋・
銅フライパンと迷っているので、どうなることやら。
帰りは前沢の寿司屋「吉兆寿司」で前沢牛握りを
頂きます。前沢牛で有名処といえば「オガタ」や「牛の博物館」ですが、気軽にランチを食せる価格帯の店ではないので、単品で握りを食べられるこの店をネッ
トで探しました。仙台の牛タンは当たり外れがありますが(肉の産地もバラバラ)、前沢牛の看板を掲げる店ならどこでも美味しいかと。本当は握りに加えて五
目釜飯も食べたかったのですが、仕込みに1時間かかると聞いて諦めました。ネタはほんの一瞬炙っており、噛めば旨味の脂が溶けてどろりと口からこぼれ落ち
てズボンに垂れ、失禁したのも分からない陶酔に落ちていきます。
温泉が豊富な岩手、ここ前沢にある
のが「舞鶴の湯」です。中心部から西へ、東北道を超えて30分程で到着します。新しめの日帰り専用温泉で、JAF優待で入浴料500円、有料の休憩室と無
料の休憩スペース(お茶サービス有)があります。サウナはありますが露天風呂は無しです。以前はあったような?外への出入り口は残っているので、撤去され
たのかな?
帰りの道中、栗原に住む姉の赤ちゃんに会いにいきました。生後6ヶ月の甥っ子は赤ら顔で
寝返りやハイハイをしようともがいております。ふと思いましたが、赤ちゃんはどうやって寝返りやハイハイ、歩行を覚えるのでしょう?狼に育てられた娘が四
足歩行をしていたという話がありますが、盲の子は歩けないという話は聞きません。ということは大人の真似でなく、本能である可能性が高いです。大人がハイ
ハイの見本を見せなくとも、その形を作ろうともがいていることからも。狼っ娘は周りに合わせる人間的社会性を見せたのかもしれません。
そ
うすると、例えば数学など教育が必要とされるものは、本能では身に付かない故にそうしている訳で、こちらについては何故生まれ、何故続いているのか不思議
になります。学問は宇宙人や稀な天才が生んだのでないとしたら、本能から生まれたのだろうか?それならば何故教育が必要なのだろうか?高級な話でなくと
も、例えば鷹の雛も羽ばたくまでは本能でしょうが、狩りは親に教わらなければ餓死する程でしょう。こういったものが綿々と受け継がれていくことは、実は奇
跡なのではないでしょうか。文明というのも危うい綱わたりの上にいるのかもしれません。そんなことをボウッと考えるうち、甥っ子の涎が私の股に垂れ、失禁
という非文明的な様子を醸し出します。
その後は、三陸自動車道の無料区間を通り、冬はアホウドリの
啼く松島を通過。土産のワインを届けに実家に寄ると、ちょうど夕食の準備中で。せっかくだからと刺身にありつき、せっかくだからとワインを一緒に飲み(嫁が運転手)、1.5ℓ瓶が空に。嫁に「お土産の意味がないよね?」と言われ、ちゃんちゃん!めでたしめでたし。
【旅費】
高速料金 大和-平泉前沢 1,510円 + 平泉前沢-築館 870円(ETC休日割引)
昼食 吉兆寿司 一人2,160円
舞鶴の湯 一人500円
お土産 エーデルワイン1500ml赤白 各1,500円
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